キャンプ場で焚火をやるキャンパーをよく見かけます。
管理人自身もキャンプでの焚火は必須で、様々な表情や明滅する炎を眺め癒され、思いにふけながらお酒を飲む時間が、かけがえのない時間となっています。
そんな魅力満載の焚火ですが、最近流行っている「スウェーデントーチ(スウェディッシュトーチ)」をご存じでしょうか。
今回は焚火の一種としてスウェーデントーチをご紹介します。
スウェーデントーチとは
スウェーデントーチの正式名称は「スウェディッシュトーチ(Swedish torch)」で、元々はフィンランド地方でかがり火として夜間の護衛・照明に用いてました。
後にヨーロッパ全体を巻き込んだ三十年戦争時にスウェーデンの兵士が暖をとったり調理に用いてスウェディッシュトーチとの愛称になりそれが今日の名称になっています。
このようにスウェーデントーチは焚火として以外にも暖をとったり丸太の上で調理もできる利便性を兼ね備えています。
焚火としてもスウェーデントーチは見栄えよくオシャレで、アウトドア界隈で注目を集めています。
スウェーデントーチの特徴
スウェーデントーチは丸太を輪切りにして4~6箇所の切込みが丸太の3分の2程まで切り込まれているものが日本では一般的で、アウトドアキャンプ用品としても販売されており商品名が「ウッドキャンドル」なるものもあります。
スウェーデントーチの燃焼時間は販売されているのもで3時間から4時間程度とされていますが、完全に丸太(薪)を燃焼するという意味では5時間から6時間と考える方がよいです。
スウェーデントーチを自作する場合
スウェーデントーチは切り込みから空気を取り込み燃焼を持続させるので、自作する場合は輪切りにした丸太の真ん中に縦に穴をあけ貫通させることで煙突効果により燃焼が安定します。
切込みを入れれない場合は、空気穴として丸太の中心に向けて横から穴をあけ真ん中の縦穴へ貫通する構造にすることで、より空気を取り込み穴からの燃焼も促すことができます。
自作のためには道具が必要になり、輪切りにした丸太に縦に穴をあけるにはドリルが必要になります。
丸太に切り込みを入れるにはチェーンソーで行うのが効率的で、ノコギリでコツコツ切り込みを入れるのは作業時間や労力を考えるとおすすめできません。
自作は作業工程から楽しめ、完成したオリジナルに愛着や満足感を得ることができますが、道具の購入や手間がかかるので、売っている商品でまずは試すことをすすめします。
スウェーデントーチは店舗で1,500円(抜)程で購入できるので、薪2回分の金額にはなりますが比較的安価なので気軽にはじめられるのではないでしょうか。
写真は自作のスウェーデントーチ(会社の方に作っていただきました)です。
輪切りにした丸太を縦に穴をあけ貫通させています。
8方向に上から5cm程切り込みを入れ、中心部の縦穴に向けて空気穴4箇所を半分程の高さから横穴を入れています。
スウェーデントーチの魅力
焚火の魅力は冒頭で少し触れていますが、スウェーデントーチならではの魅力をご紹介します。
視覚的魅力
焚火は炎を目で見て楽しむことがメインと思いますが、スウェーデントーチは通常の焚火よりも視覚的魅力が圧倒的です。
それはスウェーデントーチの形状によるもので、1本の丸太中心から始まる小さな炎が時間の経過と共に変化し、薪で組んだ焚火の炎とは違うスウェーデントーチ独自の表情で、炎の起承転結に魅了されます。
オレンジ色の炎から始まり、時間と共に勢いが増し中心部が赤い炎、そして青い炎へと変化します。
そして丸太中心から徐々に外側へと広がっていく様は火山を連想させ、目を離すことができなくなる程の炎が放つ光量で、視覚からの入る情報が新鮮でもあります。
圧巻の火力と利便性
スウェーデントーチは安定した火力とその形状が五徳の役割も果たすため、調理器具として調理ができ、暖もとれる優れものです。
焚火を含め3役をこなす利便性は、その形状からなるもので、安定した火力と持続性は圧巻です。
キャンプで少し冷える夜は暖として頼れる存在にもなります。
串に刺したマシュマロを焼いてコーヒーで一息などもよいでしょう。
スウェーデントーチ焚火の様子
7月にキャンプへ行った時のスウェーデントーチ画像です。
自作のため販売されているスウェーデントーチより丸太がかなり太いですが燃え方は同じです。
写真で撮ると実際の炎とは違う色になってしまい、魅力を全て伝えることができないのが残念です。
丸太の中心に炭を入れてスウェーデントーチに火をつけました。
火が定着するまでうちわで扇ぎながら様子見です。
スウェーデントーチの横穴、下からの空気穴により煙突効果で徐々に火が大きくなります。
スウェーデントーチ中心部に完全に火がつき定着。
序盤はまだ上部しか炎が定着していません。
徐々に外側へ炎が広がってます。
炎は下へも広がりをみせていきます。
まだ序盤で、中心部まで定着した炎は高温でキレイな赤色になってます。
中盤に差し掛かった頃でしょうか、写真では色がわかりずらいですが丸太の燃焼で側から中心部の真っ赤な炎が見えています。
凄いですね、火山かっ!!マグマかっ!!
中盤全盛期の炎に差し掛かる手前で暖には最高の状態です。
丸太中心部は上部から下部まで炎が最高の状態になり、写真では炎が神々しく見えますが、超高温の青い炎がチラホラ時折出ていました。
この時の状態は綺麗な炎で飲みながら見入っていました。
一気に終盤の写真です。
丸太が崩れ普通の焚火状態に突入しました。
丸太が薪になり寄せ集めた状態。
焚火の終焉で夏の終わりのような寂しさを感じさせますね。
まとめ
スウェーデントーチの魅力は焚火としての圧倒的な炎だけではなく、その多様性にもありますが、スウェーデントーチを囲んでのトークは会話が膨らむことでしょう。
また、スウェーデントーチが序盤、中盤、終盤に見せる色は情景として残ることと思います。
キャンプでスウェーデントーチを体験したことがない方は、是非一度体験してほしいキャンプアイテムです。