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後戻りできない米中両国

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後戻りできない米中両国

7月14日、米国のポンペオ国務長官が南シナ海の領有権に対する明確な立場を表明しました。

具体的には中国が南シナ海で人工島を建設するなど軍事拠点化する動きについて「完全に違法」、「世界は中国が南シナ海を自らの海洋帝国として扱うのを認めない」と明言したのです。

中国はかねてより「九段線」と呼ばれる境界線を基準に南シナ海の領有権を主張しており、南シナ海の海洋権益を「核心的利益」と位置づけていました。

しかし、フィリピンが国連海洋法条約に中国が違反しているとして、2016年7月にオランダ・ハーグの仲裁裁判所に申し立てた仲裁裁判において、中国が設定した九段線は「法的に根拠なし」として、中国の活動は国際的に違法である判決を下しました。

今回のポンペオ国務長官の表明は、当事国に国際法に尊重した平和的解決を求め米国は介入しないとした今までの立場から方向転換し、仲裁裁判の判決から丸4年が経って初めて判決を支持し、米国政府が自らの立場を表明して中国の主張を否定したのです。

これに対し当然中国は「米国が南シナ海の平和と安定を破壊している」と猛反発しました。

 

 

 

 

米国と同盟国の動向

中国が香港国家安全維持法を施行し、香港の「一国二制度」が崩壊になり高度な自治が保障されなくなりました。

アメリカは対抗措置として香港自治法を議会で採択し、トランプ大統領も大統領令に署名し7月14日に成立しました。

24日にはヒューストンにある中国総領事館が「中国のスパイ活動の拠点で容認できる線を超えていた」との理由により閉鎖を命じました。

また、米国の同盟国への呼びかけにより、オーストラリアも23日国連に宛てた宣言で、中国が南シナ海における領有権や海洋権益を主張していることについて、「法的根拠がない」として、アメリカと今まで以上に足並みをそろえるかたちとなった。

英国は、第5世代(5G)移動通信網から中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)を排除することを決めました。

ジョンソン首相が合意した政府計画によれば、英通信事業者は来年から5G向けにファーウェイ製品を購入できなくなるだけでなく、すでに導入済みのファーウェイ製品についても2027年までに5Gのインフラから撤去しなければならないとのことです

 

米国の本気度

米国は中国に対して経済のみの貿易戦争ではなく、全面的に対決姿勢を鮮明にしており、本気で中国の世界の覇権国家挑戦に真っ向から立ち向かうスタンスにシフトチェンジしました。

同盟国に対しても同様の対応を求め、中国包囲網の構築を今後更に加速させるのではないかと予想されます。

 

米国はもう中国に対し対決姿勢を弱めることもなく、去年までの関税の撤廃等の譲歩や妥協もしないのではないでしょうか。

最近の米国の動向からは、そのような決意が感じられます。

 

 

中国の動向

中国は米国が行う中国に対する措置に対して即座に対抗措置を取っています。

米国の本気度がうかがえる現在の状況においてもそれは変わることなく、また、怯むことなく対抗しています。

その結果、総領事館は米中両国が1つずつ潰し合ってしまいました。

その間も中国は尖閣、沖ノ鳥島への領海侵犯を繰り返し、さらには海洋調査まで行う始末です。

インドとの国境地域での小衝突やブータン東部での領有権主張など、やりたい放題に見える中国は米国を恐れているとは思えない行動です。

中国は、米国がオバマ時代に南シナ海へ進出し米国の動向をみながら徐々に実行支配をした経緯があるので、現況も同様なのかもしれません。

中国は国防白書で尖閣諸島は「中国固有の領土」と明記しており、沖縄についても以前「明と清時代の属国で、日本は合法的に領有権を有していない」との主張をおこなっている。

このことからも、尖閣諸島に対し実効支配のための行動を近い将来見据えているのかもしれません。

 

 

資本自由主義国家と共産主義国家は共存できない

経済が発展しグローバル化で世界が狭くなってくると、資本自由主義国家と共産主義国家が対立し共存できない時代が必ずくる構造が今の社会といえます。

共産主義国家は資本が国なので、国力の豊かな国がハイテク産業に資本を投入すると、資本主義国家のグローバル企業でも太刀打ちできなくなります。

これはあたりまえの話で、どんなに大きな大企業でも資本には限度があります。

ハイテク産業は研究開発費の予算が重要で、AI分野なども研究開発費の予算を膨大に確保できることこそが成長戦略になります。

その予算を湯水のように使うことができる共産主義国家が後ろ盾となる企業は、後発であろうが成長スピードは驚くべきもので短期的にシェアを獲得し他の企業を弱体化させるでしょう。

世界が今よりも広かった20世紀ではシェアの競合も国内のみでしたが、グローバル化により国内にとどまらず世界でシェアを競合しているため、一強他弱の時代が到来することになるのです。

お気づきの人もいるかもしれませんが、ファーウェイがこれに該当します。

ファーウェイ2010年の研究開発費から現在は10倍に達しており2019年は2兆506億円に達しています。

中国の軍事費同様、技術イノベーションと研究に毎年凄まじい右肩上がりを見せていますが、背景には資本自由主義国家と違う資本があります。

自由競争社会でこれはフェアではありませんので、本来、資本自由主義国家では取り扱われないことが必要と感じます。

ファーウェイは古くは、2000年代初頭のイラク、サダム・フセイン政権やタリバンへの通信機器支援について、安全保障上の懸念が米国より出されていた時期がありました。

中国のスパイ活動にも寄与していることが懸念されています。

5G網やAI分野でファーウェイは世界を圧巻し主導権を握る勢いでしたが、米国は安全保障上を理由に締め出しを行ったのです。

この動きは日本も追随する形で、携帯電話国内大手社もファーウェイの発売を停止し、政府も公官庁でのファーウェイ製品の使用を排除することになりました。

 

 

まとめ

米国と中国の新たな動向は両国1歩も引けない後戻りできないところまできてしまったように思えます。

この先の国際情勢が不安定で日本も影響を受け巻き込まれる心配もあります。

今世界で何が起こっているのか、この先日本が取る行動はどのようにすべきか。

国民1人ひとりが考え世論になれば、中国の習近平を国賓で招くことがなくなるかもしれませんね。

少しずつ遠い世界の話ではなくなってきている世界情勢ですが、今後も動向に注視していきます。

 

 

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